2009年09月19日

ゲームデザインパターン: あいまいさを題材にするゲーム

ゲームと言えば、数字・記号に基づくルールが全体だという気がするが、
実はそれだけではない。人間が持つ記憶、イメージ、人間が創造する造形物を
題材として取り込んだ一群のゲームが存在する。

ai_20090914_01.JPG

例えば、今年フランスのゲーム大賞を獲得した「dixit」
 http://gioco.sytes.net/dixit.htm

@ このゲームは、まず、プレイヤーがそれぞれ絵が描かれたカードを持ち、
  親になった人は、自由な「お題」を言う。
A 子は、親が言った言葉を想起させるようなカードを出す。
B 親は、そのカードを(裏向きに)集めて、自分も一枚のカードを含めて
  シャッフルして場に並べる。
C 子は、親のカードだと思うものに、自分の駒を置く。
D 子の全員が親のカードを当て場合、或いは誰も当てなかった場合、親は零点。
  子は得点。子の何人かが当てた、場合は、親と子に点数が入る。

つまり、親は、自分の持っている絵カードから適当なお題を言って、
適当な人数の人間に当てさせる必要があるのである。

ai_20090914_02.JPG
(このときのお題は「偽り」だったかな?)

或いは、「たほいや」
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9F%E3%81%BB%E3%81%84%E3%82%84

これは、dixit を言葉に置き換えたデザインと言ってよいかもしれない。

@親はまず、国語辞典から、皆が知ってなさそうな言葉を選ぶ。
Aその言葉の意味を、子は、推測して紙に書いて親に渡す。
B親はそれをシャッフルして並べて、子は正しいと思うものにチップをかける。

と言った具合である。

或いは、「バルバロッサ」
 http://www.ne.jp/asahi/sealion/penguin/game/ga_board_barba.htm

このゲームはもう少し戦略的だ。

@まず、ゲームの最初に、各プレイヤーは粘土で形状を作る。
A盤上の駒をサイコロで進めて「?」の部屋へ来たら、
 他のプレイヤーにそのプレイヤーの粘土細工について質問ができる。
B第一段階:聞かれたプレイヤーは「はい」「いいえ」で質問に答える。
 第二段階:第一段階をくり返すか、粘土細工が何を作ったか紙に書いて打診する。
      正解から、そのプレイヤーと当たられたプレイヤーは、
      得点の数だけ駒を進める

序盤、終盤で当てられた場合、逆に当たられた方は点数を奪われる。
できるだけ中盤で当てられるように、それとなく似ている感じで、
複数に取れる粘土細工を作るのがコツだ。

ai_20090914_03.JPG

或いは、「グラフィティ」
 http://www.shin-tairiku.com/000-099/051_graffiti.html

は、もっと簡単。

@ 親がカードを引いて「お題」が決まります。これは親以外の子だけが見ます。
A 子は、自分のボードにお題に沿った絵を描きます。絵はシャッフルして、
  机の上に置く。
B 親はそれを見て、お題をあてます。1回で当てると2点。2,3回目だと1点。
C 親は、その絵の中から最優秀な絵を決める。その絵の人は2点。
D 親は、それぞれの絵をその作者と思われる人に返却。見事、会っていたら1点。
  外れたら、子の方が1点。
E 親を交代。

という感じです。


このように、あいまいさを題材にするゲームは、お題あてゲーム、或いは、
お題から逆に図柄や造形を当てるゲームのデザインとなっています。

こういったゲームは勝敗そのものより、その場の雰囲気やコミュニケーション、
友人の思わぬ側面やイマジネーションなど、日常では知りえない側面を
知ると言う楽しみがあります。

言葉によって各人が想起するものが違うなど、人間のあいまいさを楽しむゲームは、
人間の個性の違いを楽しむゲームでもあるのです。教育上も非常に素晴らしいものです。

或いは、「汝は人狼なりや?」(通称、人狼)
 http://jinrou.dip.jp/~jinrou/pukiwiki/index.php?%A5%B2%A1%BC%A5%E0%A4%CE%B4%F0%CB%DC%A5%EB%A1%BC%A5%EB

は、何の道具立てもなしに、プレイヤーの中にいる狼4人を捜し当てるゲームですが、
疑心暗鬼の情報戦として、今でもプレイされ続けています。
一度体験した人は、背筋がぞくっとする感じがするほど、人間性に分け入ったゲームです。
こういったゲームは忘れられることはありません。

ai_20090914_04.bmp
(IGDA日本 SIG-Boardagme の第2回交流会で、30人で人狼をプレイしました。楽しかったですね。)

 
※ まだ、こんなゲームもあるよー、という方は気軽にコメントください。匿名でも大丈夫です。
posted by miyayou at 02:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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