SIG-Indie第2回研究会「ゲームデザインとメイキング」
http://www.igda.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=49
レポートです。…けれど、司会とかいろいろ裏方だったので、細かいメモがないので、
後ろから見た図などを挙げて、全体の雰囲気をお知らせしようと思います。公式レポートとかではないです。

詳しくは、Inside Games の
開発手法がプロ化している同人・インディーズゲーム 〜 IGDA日本 SIG-Indie 第2回研究会
http://www.inside-games.jp/news/363/36319.html
http://www.igda.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=76
[第一部]
まず、新代表による、Sense of Wonder Night (SOWN) の紹介と募集要項です。
Sense of Wonder Night (SOWN)
http://tgs.cesa.or.jp/sown/

続いて、小山先生の、経済から見た「商業ゲームの保守化とインディーズゲームへの期待」
です。早朝からドラクエを購入した小山先生。ゲーム開発が抱える閉塞感を打破する一つの
方向としてのインディーズゲームの可能性を示しました。
ゲームへの深い造詣と、専門の経済的知見が合わさったよい講演でした。

[第二部]
muracha (Easy Game Station)
「画面作りから見るゲームメイキング」
高い3D技術と美術を持つ Easy Game Station の、
開発の舞台裏、ツールと開発手法が解説されました。
僕は個人的に「特急天使」の背景の美しさがとても好きです。

isao (神奈川電子技術研究所)
「あかんゲーム と ええゲーム」
技術を主体にしたゲーム製作の結実の一つ「Qualia」。
発想の源泉をリストにして解説してくれました。
ボイド、フラクタル、…、概念をゲームとしてまとめた上で、
美しいデザインとしてまとめられています。
「Qualia」は4gamersの記事で見て、すぐにゲームレジェンドに購入しに行きました。
「Qualia2」も、まっすぐコミケへ。
小川幸作 (チームグリグリ)
「メンバーの個性を生かすゲーム作り」
何よりチームワークの大切さを強調されていたのが印象的でした。
かつ、それを技術力で実現してしまうところに、感動しました。

OMEGA (OMEGA)
「ゲームルールをデザインするね」
一人で開発しているという OMEGA氏。
ゲームデザインに関するリズムの大切さ、
初心者への配慮、テストプレイ駆動という独自の手法を
紹介してくれました。とても勉強になりました。
おにたま (オニオンソフトウェア)
「HSPプログラムコンテストの紹介と取り組みについて」
http://www.onionsoft.net/
http://hsp.tv/ (HSPオフィシャルホームページ)
HSPの開発者おにたまさんによる、HSPプログラムコンテストの紹介。
プログラミングの楽しさ、ゲーム開発の楽しさを伝えるHSP。
そして、誰でも参加できる開発・発表のコミュニティが形成されて
行っているようで、とても心打たれました。
[第三部]
ディスカッション (司会:渡辺訓章[kuni-soft])
渡辺さんの司会による講演者全員によるディスカッション。
オリジナルはあり得るのか、というテーマに対し、
それは滅多にない。むしろ、他のゲームを「真似る」ことは、
作法を踏まえることで、壊さないでよいところも多い。
そこから、少しずつ変えて行けばよい、という主張が印象的でした。
あえて、オリジナルにこだわって苦しむより、
まずは、知っているデザインを真似て作ってみよう、という
メッセージだったと思います。

(感想)
全体的に、非常に高度で内容のあるセミナーでした。
これほどの充実セミナーも珍しいかと思います。
それは、講演者の方の実施を踏んだ知見が溢れていたからだと思います。
商業ゲームの講演だと、同じゲームに対して、技術やデザインなど、
分野を分けて、担当者が話すことになるため、
一人の人間が何もかも話すことはまずないのですが、
今回は、各講演者が、密接にゲーム全体からリリースまでを体現しているため、
本当にゲームそのものの本質に迫る講演と討論で、
聴き手側もエキサイトできたのだと思います。
第一回の反省を踏まえて、第二回ではゲーム紹介ムービーをお願いするなど、
いろいろな改善点を踏まえて望みました。第三回も、今回の反省点と
よかった点を踏まえて望みたいと思います。
[資料]今回の発表資料はこちらです。
http://www.igda.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=76